あらすじ一覧

オープニング

観察(かんさつ)し、仮説(かせつ)を立て、実験(じっけん)をし、考察(こうさつ)する。科学の考え方を学べ。『考えるカラス』。(オープニングタイトル)

scene 01考える観察「メジャー」

まずは、“考える観察(かんさつ)”から。メジャーで箱のはばをはかろうとしたら、メジャーの先ががたついていました。よく見ると、メジャーの先をとめている穴(あな)が広がってゆるんでいます。これではちゃんとはかれません。しょうがないので、もう一つのメジャーを当てます。するとこれも、新品のはずなのに、がたついています。もしかして、メジャーの先はがたついているのがふつうなのでしょうか。今日はこれを観察します。なぜ、がたついているのでしょう。

scene 021cmが9mmしかない?

メジャーの先をよく見てみると、目もりもなにか変(へん)です。最初(さいしょ)の1cmが、ほかの1cmより短く見えます。目もりを数えてみると、1,2,3,4,5,6,7,8,9。最初の1cmが9mmしかありません。なぜこうなっているのか、よくわかりません。実際(じっさい)に使ってみます。箱に当ててはかろうとすると、少しのびます。実際にはかるときは、がたつきの分、のびるようです。

scene 03外がわをはかるときと内がわをはかるとき

ということはもしかして…。メジャーを箱のはしに当てて引っぱってのばすと、1cmちょうどになっています。おしもどすと、9mm。でもそれなら引っぱった状態(じょうたい)で固定(こてい)しておけばいいのに、なぜ、がたつかせているのでしょう。いろいろはかってみます。箱の外がわにかけて引っぱると少しのび、箱の内がわに当てておすと少しちぢみます。もしかして、こういうことでしょうか。外がわをはかるときは引っぱってのばし、内がわをはかるときは…。考える観察(かんさつ)。

scene 04デデニオン「なんの輪っか?」

三人が歩いていくと、木の枝(えだ)から輪(わ)っかが一つぶら下がっていました。なんの輪っかでしょう。木には穴(あな)があいています。ここで仮説(かせつ)。「この穴にすんでいるリスのブランコ」。そこへ、キツツキがとんできて穴に入りました。リスの穴ではありません。木のとなりの家に、何かを引っかける木のぼうがあります。そこでもう一つ仮説。「輪っかをひっかけてロープを横にはり、ものほしにする」。するとそこへ荷物をかかえたおじさんがやってきて、木のぼうで輪っかを引きよせ、ドアの取っ手に引っかけてドアをあけたままにすると、荷物を中に運んでいきました。

scene 05考える練習「お盆と風船 ふたたび」

前にやった実験(じっけん)を覚えていますか。「お盆(ぼん)と風船」の実験です。空気の入った風船とお盆を別々に落とすと、お盆は速く落ち、風船はゆっくりと落ちます。この風船をお盆にのせて落とすとどうなるか、という問題でした。そのときの答えは、「いっしょに落ちる」でした。なぜお盆にのせると風船はいっしょに落ちるのでしょうか。今日は、条件(じょうけん)をかえて、新しい実験をしてみます。

scene 06空気の代わりにヘリウムの入った風船

空気の代わりにヘリウムの入った風船を使います。ヘリウムは空気より軽いので、手を放すととんでいってしまいます。ここで問題。このヘリウムの入った風船を、お盆(ぼん)の上におさえつけます。両手を放してお盆を落とすと風船はどうなるのでしょうか。1.風船は落ちずに上がる。2.その場にとどまったのち、あがる。3.いっしょに落ちる。答えは最後(さいご)に…。

scene 07考える練習~解答編

考える練習「お盆(ぼん)と風船 ふたたび」の答えです。ヘリウムの入った風船をお盆にのせていっしょに落とすと風船はどうなるでしょう? 実際(じっさい)にやってみると…、答えは、「3.いっしょに落ちる」でした。ヘリウム入りの風船も、空気入りの風船と同じように、お盆といっしょに落ちました。どうしてでしょう。落ちるとき、お盆がかべとなって、風船に当たる空気の量(りょう)をへらします。そのとき、お盆と風船のあいだのくう…。ここから先は、自分で考えよう。これからはみんなが、考えるカラス。