あらすじ一覧

鹿児島県~桜島~

オープニング

(オープニングテーマ)

scene 01今も親しまれる「西郷どん」

今日のテーマは、鹿児島県。鹿児島県は九州地方の南のはしにあり、人口はおよそ167万。県庁所在地は鹿児島(かごしま)市です。鹿児島県を知るキーワードはこの三つ、「西郷隆盛(さいごうたかもり)」、「ロケット」、「屋久島(やくしま)」です。鹿児島県が生んだ英雄(えいゆう)、西郷隆盛。活躍(かつやく)したのはおよそ150年前。新しい時代を切り開くためにたたかい、長くつづいた武士(ぶし)の世を終わらせた人です。地元の人たちは、今も、「西郷(せご)どん」と親しみをこめてよびます。

scene 02「ロケット」、「屋久島」

鹿児島県の種子島(たねがしま)には日本最大(さいだい)のロケット発射(はっしゃ)台があります。近くを飛行機(ひこうき)があまりとばないこと、発射台を作れる広い場所があることなどからえらばれました。ゆたかな自然(しぜん)がのこる屋久島には、毎年夏に1000頭以上のウミガメが産卵(さんらん)にやってきます。樹齢(じゅれい)7200年ともいわれる縄文杉(じょうもんすぎ)は屋久島のシンボル。貴重(きちょう)な自然がみとめられ、1993年、屋久島は世界遺産(いさん)に登録(とうろく)されました。

scene 03桜島の火山灰

鹿児島県のシンボル、桜島(さくらじま)。今も活動している火山があり、何度も噴火(ふんか)をくりかえしています。噴火では大きな岩がとんでくることもあり、家の屋根をこわすことも。噴火すると、火山灰(ばい)とよばれる、すなのようなものもとんできます。火山灰は日ざしをさえぎったり、すいこむと肺(はい)や気管(きかん)をきずつけたりします。でも火山灰のおかげで特産(とくさん)品も生まれています。それはサツマイモ。生産量(せいさんりょう)は日本一です。

scene 04サツマイモに向いている土

みえるくんがやってきたのは、南九州市頴娃町(えいちょう)。鹿児島でサツマイモの生産量がいちばん多いところです。サツマイモ作り30年のベテラン農家、尾曲(おまがり)さんに収穫(しゅうかく)を見せてもらいました。土の中で育つサツマイモは、水分の多いしめった土だと、くさりやすく、水っぽくなったりします。その点、水はけのよい火山灰(ばい)はサツマイモ作りにはぴったりなのです。収穫時期は5月から11月まで。3ヘクタールの畑でサツマイモ作りをする尾曲さん、多いときには一日2トンも収穫するそうです。

scene 05重さ、形、色つやで分けて出荷

収穫(しゅうかく)したサツマイモの一部は倉庫(そうこ)で保管(ほかん)し、あとで出荷します。すぐに出荷するサツマイモにかかせないのが、ひげ根を取り、見た目をよくする作業。つり糸を使って作ったひげ根処理機(しょりき)で、一本一本手作業で取っていきます。ひげ根を取ったあとは、重さや形、そして色つやのちがいにおうじて分けていきます。頴娃町ではサツマイモを出荷するとき、なんと72種類(しゅるい)に分けます。買う人がえらびやすいようにとのくふうです。

scene 06サツマイモで育てる黒豚

鹿児島ではサツマイモをえさにして育てるという黒豚(くろぶた)。どんなふうに育てているのでしょうか。みえるくんは、豚を育てて40年を超える農家の二代目、設楽(しだら)さんをたずねました。畜舎(ちくしゃ)には、豚に病気をうつさないよう、くつを消毒(しょうどく)してから入ります。設楽さんは350頭の黒豚をかっています。めざしているのは、歯ざわりがよく、うま味のある黒豚に育てること。生き物が相手のこの仕事、休みはありません。病気にかからないよう、毎日、豚の様子に注意をはらいます。

scene 07長いあいだの努力で日本一に

鹿児島県で黒豚(くろぶた)をかうことがさかんになったのは、およそ120年前。きっかけを作ったのは、獣医(じゅうい)の園田兵助(そのだ・ひょうすけ)です。鹿児島でたくさんとれるサツマイモや魚などをえさにして育てることをすすめたのです。黒豚の肉はおいしいとひょうばんになりました。さらに鹿児島県では、黒豚の味をよくするための研究も重ねてきました。こうした長いあいだの努力(どりょく)が実り、鹿児島県は黒豚の出荷量(りょう)が日本一になったのです。

scene 08黒豚人気をささえる地道な取り組み

少しでもおいしい肉をと、設楽さんがこだわっているのは、えさ。サツマイモは細かくくだき、太陽の光でかわかします。南国の強い日ざしで水分がなくなり、あまみが増します。えさにはサツマイモのほかに、大麦、トウモロコシ、大豆、そして地元でとれたカツオの頭やしっぽなどを粉(こな)にした魚粉(ぎょふん)をまぜます。設楽さんは、つねに5種類(しゅるい)以上を組み合わせ、栄養(えいよう)がかたよらないよう心がけています。こうした地道な取り組みが、鹿児島の黒豚(くろぶた)の人気をささえています。

scene 09チーズちゃんの「都道府県クイズ」

チーズちゃんの「都道府県クイズ」! チョウチョが4まいの羽根を広げたような形の都道府県、どこだかわかるかな? ヒント1.3000m級の山々がつらなる北アルプス。ヒント2.ダムの高さ日本一の黒部(くろべ)ダム。ヒント3.春になるとさかんに行われるホタルイカの漁(りょう)。答えは…、富山県でした。富山県は、北陸(ほくりく)地方にあります。

scene 10きっかけは300年前

富山県で有名なのが「置き薬(おきぐすり)」です。いちいち薬屋さんに買いにいかなくてもいいよう、必要(ひつよう)と思われる薬をセットにしてとどけてくれる、というしくみです。きっかけは、300年以上前のある事件(じけん)でした。あるお殿(との)様がとつぜん腹痛(ふくつう)になり、そばにいた富山のお殿様が薬をさしだしました。腹痛はすぐにおさまり、富山の薬は有名になりました。そこでお殿様は、有名になった薬を使ってみんなのくらしをゆたかにしようと考え、全国へ薬を売りにいく方法を考え出したのです。

scene 11全国に広まった「置き薬」

今も富山には、「売薬(ばいやく)さん」とよばれ、全国に薬を売りにいく人々が1000人近くいます。お客さんの家をおとずれた売薬さん、おかせてもらっていた置き薬(おきぐすり)を、一年ぶりにつくえの上にならべ始めました。前回来たときとくらべて、薬がどれくらい使われてへったのかを調べます。置き薬は、使った分だけあとからしはらうしくみです。むだな薬代をはらわなくてすむ。このしくみが受け入れられ、富山の置き薬は全国に広まりました。