あらすじ一覧

マチの“むかし”を知りたいぞ!

scene 01むかしのくらしの写真

いつものようにイラストをかいているハジメ。「何かいてるんだ?」とズビに聞かれ、「民奈野市からいらいされて、むかしのくらしのイラストをかいてるんだよ」と言います。博物館(はくぶつかん)からかりてきた資料(しりょう)や写真がたくさんつくえの上にならべられています。すると、「ん? これは何をしているところなんだ?」と、写真を見たズビが言いました。女の人が大きな木のたらいを使って何かしています。「これは、せんたくをしているところだよ」とハジメ。「せんたくかぁ。むかしの人たちのくらしは、今とずいぶんちがっていたんだなぁ。オイラ、このマチの“むかし”をもっと知りたくなってきたぞ!」

scene 02まちの郷土博物館へ

ということで、ハジメとズビは、まちの郷土博物館(きょうどはくぶつかん)をおとずれました。このまちのれきしや、むかしの生活道具がてんじされています。さらに、むかしの家もたっていました。このまちに長いあいだくらしている松津(まつづ)さんと西(にし)さんが、ここで、みんなにむかしのくらしを教えています。「これはずいぶん古い家ですねぇ」と言うと、「220年前につくられた家で、昭和40(1965)年ごろまで人がすんでいました」とのこと。家の中には、家具などの道具もおいてあります。

scene 03“たらい”と“せんたく板”でせんたくを

すると、「あ! 写真で見たやつだ!」とズビ。大きな木のたらいと、表面に波のようなみぞがほりこまれた板がありました。「これは、せんたくをする“たらい”と“せんたく板”です」と西さん。ハジメが、むかしのせんたくを体験(たいけん)させてもらうことに。せんたく板の上で服をゴシゴシこすって、あらいます。「よごれているところを中心にもんでください」と松津さん。一まい一まい、手であらわないといけないのです。「お水がつめたいし、わたしの小さいころはせんたく板とたらいしかなかったから、せんたくは大仕事でした」(西さん)。

scene 04かまどでごはんをたいてみる

家の中を見せてもらうと、かまどがありました。「電気やガスがない時代に、まきをもやしてごはんをたくところです」(松津さん)。「えっ、これでごはんをたいてたんですか!?」とハジメはびっくり。これもとくべつに体験(たいけん)させてもらいました。マッチで火をつけ、まきをもやし、竹のつつを使って息をふきこんで火の調節(ちょうせつ)をします。でも…。「ゴホッゴホッ!」。すごいけむりです。しかも、「ごはんがたきあがるまで様子を見てないといけない」(松津さん)。こしもいたいし、たいへんです。そして30分後…、ごはんがたきあがりました。さっそくいただくハジメ。「おいしい!」

scene 05みんなが協力しないとできなかった

「体験(たいけん)してみてわかったんですけど、むかしのくらしってこんなにたいへんだったんですね」とハジメ。「べんりな道具がなかったからね。みんなが協力(きょうりょく)してやらないとできあがらなかった」と松津さん。でも、協力していたからこそ、いいこともあったそうです。「家族がみんな食事のときは集まって、それはそれは楽しい話でもりあがったり」(松津さん)。「つらいこともあったけど、楽しいこともあった」(西さん)。するとズビが、「なあ、ハジメ。このむかしの道具が、今の道具にとつぜんかわったのか?」と聞きました。「うーん、ちがうと思うけど…」

scene 06道具が少しずつ変化してきた

そこで、むかしの道具がほぞんされている場所へ案内(あんない)してもらいました。アイロンやせんたくきなどの道具がどうかわってきたのか、よくわかります。ごはんをたくすいはんきも少しずつ形がちがいます。かまどから、電気を使うすいはんきへと、少しずつ変化(へんか)してきたのです。電気すいはんきのおかげで、「ボタン一つでごはんがたきあがるからすごく楽になりました。次に、保温機能(ほおんきのう)がついたすいはんきが出てきて、もっと楽になった」(西さん)。「生活の道具は、べんりなくらしをしたいという思いとともに、少しずつ変化してきたんだなぁ」とズビ。

scene 07かわってきたのは道具だけではない?

すると、「かわってきたのは道具だけではありません!」となぞのおじさんがあらわれました。「♪おぼえてますか あの日のまち おぼえてますか あの日の道具 年の順(じゅん)にならべると 今も思い出されます ねんぴょ~ ねんぴょ~」と歌うと行ってしまいました。「なんだ? あのおじさん?」とズビ。「さぁ~?」とハジメ。「『まちの様子も』って言ってたけど…」と、むかしのまちの写真を見直すハジメ。「あっ、ほんとだ! まちも、今とくらべるとぜんぜん様子がちがう!」と気がつきました。

scene 08まちも少しずつかわってきていた

およそ80年前の駅前の写真。このころは小さな駅で、利用(りよう)する人は少なかった。でも、まちにすむ人々がふえるにつれて、駅に向かうバスや車がたくさん通るようになりました。そして、今の駅。お店もふえてにぎやかになりました。まちも、べんりなくらしができるように少しずつかわってきたのです。「よーし。マチや道具の変化(へんか)をイラストにまとめて、星にほうこくするぞ!」とズビ。

scene 09年表に書くとわかりやすい!

でもハジメは、まちの古い写真を指さしながら「でも、これもむかし、これもむかしだろ。どうやってまとめればいいんだろう?」と言います。するとまた、あのなぞのおじさんが、「♪ねんぴょ~ ねんぴょ~ きみも きみも かいてみよう~」と歌いながらあらわれました。「そうか! 年表だ! て、なんだ?」とズビ。年表とは、できごとを古いものから順番(じゅんばん)にならべた表のことです。いちばん上に「年代」を書いて、その下に「まちの様子」や「道具」、「くらしの様子」を分けて書いていきます。そうすると、それぞれの変化(へんか)がひと目でわかります。

scene 10今のくらしは“むかし”とつながっていた

「よし。わすれないうちにまとめるぞ!」 今日調べたことをハジメがイラストにまとめます。そして…、「できた!」。むかしは、今とぜんぜんちがう道具を使っていました。それが少しずつ変化(へんか)して、べんりになっていきました。道具だけではなく、まちの様子もかわっていきました。べんりなくらしをしたいという思いやねがいとともに、少しずつ今のくらしにかわっていきました。わたしたちの今のくらしは、むかしからのつながりでできていたのです。

scene 11星にくらしを記録する年表ができた!

「オイラの星でも、マチのくらしを年表にまとめるぞ!」 ズビがイラストを星に送ります。すると…、星に、星のくらしを記録(きろく)する年表ができました。「りっぱなマチになるまでの、記録をのこしていこう!」「オーッ!」と、星の人たちもよろこんでいます。「よーし、帰って仕事するぞ!」と帰ろうとするハジメ。するとまたあらわれたなぞのおじさん、「よーし、わたしもCD売りまくるぞ。ただいまキャンペーン中~」と言いのこして先に行ってしまいました。「え?」