あらすじ一覧

特色ある地域~伝統文化をいかした地域づくり~

オープニング

(オープニングタイトル)

scene 01長い歴史を持つお祭り

「きれいだなぁ」。3人が花火の映像(えいぞう)を見ています。「わたし、日本のお祭り大好き! どのお祭りにも歴史があるの。ね、ファンファン?」とトッキー。「その通り。日本には長い歴史を持つお祭りがたくさん。たとえば秋田の竿燈(かんとう)まつり。“竿燈”とよばれるちょうちんは稲穂(いなほ)に見立てられていて、豊作(ほうさく)への願いと感謝(かんしゃ)がこめられている。東京・浅草の三社祭(さんじゃまつり)は、おみこしを威勢(いせい)よくかついでまちを練り歩く。京都の祇園祭(ぎおんまつり)は千年以上の歴史がある。「山ほこ」がまちじゅうをまわって悪いものを追いはらうんだ」とファンファンが言いました。

scene 02“祭りの宝庫”能登半島

日本各地で、人々の願いがこめられたお祭りが行われています。なかでも、“祭りの宝庫(ほうこ)”とよばれる地域(ちいき)があります。それは、石川県の能登(のと)半島。日本海につきでた半島で、海に囲まれ、山もあります。漁村や農村が多く、それぞれの地区ごとにお祭りが行われています。「どんなお祭りなんだろう~?」とココロ。「じゃあ、わたしが調査(ちょうさ)に行ってくるわ」とトッキーが立ち上がりました。「よろしく! ファンファン!」。

scene 03漁師町のお祭り「西海祭り」

トッキーがおとずれたのは、石川県志賀町(しかまち)西海(さいかい)地区。日本海に面し、昔から漁業がさかんな地域(ちいき)です。漁師(りょうし)の畑下さんに、「ここではどんな祭りがあるんですか」と聞いてみると、「ここでは西海祭りというお祭りがあります。漁師町だから大漁祈願(きがん)と航海安全を願ってお祭りしています」とのこと。お祭りの準備(じゅんび)が行われていると聞いて見に行きました。すると、みなさんが何か作っています。何をしているのか聞くと、「お祭りでかつぐ“キリコ”を組み立てています」と、お祭りを運営(うんえい)する佃(つくだ)さんが教えてくれました。

scene 04おみこしの足もとを照らす「キリコ」

キリコとは、「切子灯籠(きりことうろう)」とよばれる照明のこと。おみこしの足もとを照らすためにかつがれます。キリコをかつぐお祭りは、西海地区だけでなく、能登半島のおよそ180か所で行われていて、400年以上も続いているところもあります。地域(ちいき)ごとにさまざまな特徴(とくちょう)があります。その特徴を教えてもらいました。たとえば、「豊漁舞(ほうりょうまい)」と書かれた言葉。「港町なので、海の安全と大漁を願って書いてあります」(佃さん)。

scene 05女性だけでかつぐキリコは西海だけ

さらに、もう一つ特徴(とくちょう)があります。それは、女性(じょせい)がかつぐキリコがあること。漁で男の人がいないことが多かった西海地区では、代わりに女性がキリコをかつぐようになったのです。女性だけでかつぐキリコがあるのはここだけです。お祭りを楽しみにしているという女性に会いに行きました。「これはキリコをかつぐときの女性の衣装(いしょう)で『おこし』といいます」とお祭りの衣装を見せてくれました。「今年は、おこしも帯(おび)もおそろいにしました」と、とても楽しそう!

scene 06わかい人がへっていくという問題

するとファンファンがトッキーに言いました。「でもね、お祭りの様子が変わってきているらしいんだ」。実は、まちではわかい人がへっていて、お祭りに関わる人が少なくなっているのです。まちの人たちは毎晩(まいばん)のように集まって、こつこつキリコを組み立てます。以前は1か月で終わった作業が、今では半年かかります。祭り直前には金沢(かなざわ)市の学生の力も借りています。「夜おそくまでがんばっているんだ…」とココロ。

scene 07いよいよお祭りの日

そしてむかえた祭り当日。トッキーも祭りを体験。地区の人たちも続々と集まってきました。たいこの音とともに祭りが始まりました。西海地区の特徴(とくちょう)、女性(じょせい)がかつぐキリコも登場です。集まったかつぎ手はおよそ200人。6基(き)のキリコがかつぎだされました。キリコの重さはおよそ400kg。8時間かけて町内を練り歩きます。なかには、この日キリコをかつぐために地元にもどってきた人もいます。「西海が好きだから。お祭りが好きだから」(愛知県から来た男性)。「同級生が集まっていっしょに同じキリコをかつぐという伝統(でんとう)」(地元の女性)。

scene 08みんなにごちそうをふるまう「ヨバレ」

お祭りに参加する人や親戚(しんせき)にごちそうをふるまう「ヨバレ」という風習もあります。みんなでいっしょにごちそうを囲むと、自然にきょりがちぢまります。準備(じゅんび)をしたおばあさんは、「昔からの風習。ヨバレをしないと満足できないの」と笑います。ほかの人たちにも話を聞いてみると…。「ふれあったり、みんなが集まったりして楽しめるので、ずっと残ってほしい」(地元の女性)、「これがあるから、一年間すごせる。愛!」(男の人)と、みなさん大いにもりあがっていました。

scene 09もっと調べてみよう!

「ただいま!」。トッキーがもどってきました。「キリコをかつぐのは大変だったけど、達成感があったわ!」とトッキー。「でも、お祭りの準備(じゅんび)は大変そうだったね」とココロ。ここで、「これを見て」とファンファンが西海地区の人口のグラフを見せました。およそ70年前まで2000人いた住民は、今ではおよそ860人まで減少(げんしょう)しています。かつて15基(き)出ていたキリコも半分ほどになっています。「でも、みんながお祭りを守ろうとしていることがわかったわ」とトッキー。「ほかの地域(ちいき)ではどんな取り組みをしているのかな」とチズル。みんなも調べてみてください。