あらすじ一覧

オープニング

オープニングタイトル

scene 01自分から学級委員になったミエコ

新学期が始まりました。新4年1組の学級委員を決めます。「だれかやりたい人はいますか」と萩(はぎ)先生が言うと、「はい!」と手をあげたのはミエコです。でも学級委員は3人必要(ひつよう)なのに、あと2人、なかなか手をあげません。「限定(げんてい)2名様!」と言われて、「オレ、オレ!」と手をあげたのはテツタ。「のこり限定1名様!」と先生が言ったとき、とんでいたハエがヨシコの鼻にとまりました。「イヤーッ」と手をふったとたん、ヨシコは「ハイ、ヨシコさん」と先生に指名されてしまいました。

scene 02クラスがまとまるにはどうすれば?

新しいクラスがまとまるにはどうしたらいいか、みんなに考えてもらいます。でもだれからも反応(はんのう)がありません。「みんなでゴム人間あいさつは?」とおどけるテツタにわらうみんな。「ダラダラスンナ。バカバッカリ」と、ノートに書くミエコ。ふと見ると、教室のうしろに女の人が? 「みんな参加(さんか)できて楽しい提案(ていあん)はないかなあ」と萩先生が言うと、「そうだよ、なんかむずかしいよ」、「そうだよ」とみんなが口々に言います。顔はにこにこわらいながらも、「モウキレソウ」とノートに書くミエコ。

scene 03「まよってる?」

そのとき、教室のうしろにいた女の人がミエコのそばにやってきて言いました。「まよってる?」。それは、まよってるときに時々あらわれる“時々迷々(ときどきまよまよ)”でした。「もう学級委員やめたい! でも、この人たちまとめられたら、ミエコちょっとすごいかも」。ミエコがわらってそう言うと、時々迷々もにっこりわらいました。そのとき授業(じゅぎょう)終わりのチャイムが鳴ったので、「明日までにもう少し考えてきます」とミエコは先生に言いました。

scene 04「なかよしビデオ」を作ろう!

その日の夜、ミエコは、テレビで自分の学校のクラスをしょうかいする『小学校なかよしビデオ』を募集(ぼしゅう)しているのを見ました。「ミエコがやりたかったことって、これよ!」。ミエコはさっそく次の日から、なかよしビデオ作りを始めます。まず、体育館でフォークダンスをして、なかのいいふんいきを作ってさつえい。ところがみんなはやる気がないようです。ミネオのナレーションもたどたどしく、ダンスもだんだんばらばらに。そのうち、テツタにビデオカメラをとられてしまいました。

scene 05やる気のないみんな

つづいてのさつえいは、校庭でころんだヨシコをみんなで保健室(ほけんしつ)へ運んでいくシーンです。でも、本当にころぶといたいので、ヨシコはうまくできません。「じゃあ、いいです」と言ったミエコ、「次は…」と台本を見て、「ヨシコちゃんがオーストラリアに行っちゃう場面」と言ったので、みんなも、ヨシコ本人もびっくり。「あたし転校しないよ!」。「ドラマよ、ドラマ。クラスが一つに見えるから」。そこで、ヨシコが転校していくシーンをさつえいします。でもやっぱりふざけてじゃまするテツタ。

scene 06みんなうつらなきゃ意味がないけど…

夜、そんなテツタのふざけているビデオをミエコの兄が見て大わらいしています。でもミエコにはおもしろくありません。すると、時々迷々があらわれました。「まよってる?」。「へたくそ多すぎ。なんでちゃんとやってくれないの」とミエコ。とくにテツタに対しておこっているようです。でも、「みんなうつらなきゃ意味がない」とミエコ。「ダメなやつをはずして、カッコよくするか。カッコ悪いけど、みんなうつってるのにするか…」。時々迷々もまよっているようです。すると、「決めた!」とミエコが言いました。

scene 07とり直しのメンバー発表

次の日、「昨日(きのう)のは全部とり直します。これからが本番! つらい訓練(くんれん)を乗りこえたメンバーを発表!」とミエコが教室でみんなに言いました。「メンバーは、テツタくん、ヨシコさん、ミネオくん!」。「よし!」とテツタがよろこんだとき、「以外(いがい)の全員!」とミエコがつづけたので3人はびっくり。3人は補欠(ほけつ)としてメイキングのさつえいだけ手つだうのです。オーストラリアに転校する役もキョウカちゃんに変更(へんこう)してさつえい再開(さいかい)です。

scene 08「あいつ、何いばっちゃってんの」

つづいて、みんなで校庭にねそべって作る人文字をさつえいします。ベランダから口うるさくみんなに指示(しじ)するミエコ。「あいつ、何いばっちゃってんの」と、みんなは不満(ふまん)なようです。ようやく「クラス」の人文字ができたとき、急に真っ黒い雲が出てきました。みんなが起き上がったので、「せっかくできたのに。ダメーッ」とミエコはみんなを追いかけます。そんなミエコを、補欠(ほけつ)のテツタがビデオにとっていました。どしゃぶりの雨がふってきて、「もどれーっ」とさけぶミエコはずぶぬれです。

scene 09ビデオのデータが消えてしまった

「結局(けっきょく)、最後(さいご)のとことれなかった」と、ビデオを見ている兄にミエコが言います。「明日またやればいいじゃん」と兄。「だって明日送らないと間に合わないじゃん!」。そのとき、カミナリが落ちて家は停電(ていでん)、真っ暗になりました。電気がついてからお兄さんが調べると、パソコンがこわれてビデオのデータはすっかり消えてしまっていました。テツタがとったメイキングのDVDだけのこっていたので、「これ送っちゃう?」と兄。「すきにすれば」と、ミエコはすっかりやる気をなくしてしまいました。

scene 10みんなのビデオが放送される?

ところが何日かすぎたある日、「このあいだ作ったみんなのビデオ、テレビで放送されることになったそうです」と萩先生が言ったのでミエコはびっくり。メイキング編(へん)をお兄さんがテレビ局に送ったようです。『ラブリーなとき・春~とくべつ編』と題されたそのビデオには、ゴム人間語であいさつするテツタや、楽しそうに遊ぶみんながうつっていました。いろいろな顔、テツタのものまねなど、みんなは大わらい。そしてそこには、いつもおこってさけんでいるミエコもうつっていました。

scene 11ミエコみたいな人がいてよかった!

「ミエコって、いつもあんな感じ?」。休み時間、ミエコがヨシコにきくと、「うん」という答え。「あたし、カッコわるい?」ときくと、「カッコわるおもしろカワイイ」とヨシコ。そして、「ゆうしゅうな人ばかりいるクラスになったらきんちょうしちゃうなって思ってたけど、ミエコちゃんみたいな人がいてよかった」と言ったのです。ミエコは最後(さいご)のシーンだけもう一度とることにしました。「クラス」の人文字です。でもやっぱりみんなの声はばらばら。それでも、ミエコに追いかけられながらみんなは楽しそうに校庭を走り回るのでした。