あらすじ一覧

会話のキャッチボール

オープニング

オープニングタイトル

scene 01絵を見て感じたことを話し合う

画家ムンクの『叫(さけ)び』という絵をみんなに見せて、「この絵を見て感じたことを、自由に話し合ってみてください」と先生が言いました。シュンがサトルに、「これは『助けてくれ』って言ってるんじゃない?」と言います。「う、うん…」とあいまいにうなずいたサトルは、何か言わなきゃと思い、「えっと…、歯が…、いたいのかな…」と言いました。それでサトルとシュンの会話は終わってしまいました。するとリンちゃんが、「これ、夕方かなあ」と言います。「どうして、夕方だと思う?」と伝じろう。

scene 02なんであんなに会話がはずむ?

「だって、空が赤いから」「たしかに、空が赤いね。じゃ、この人は、夕方にさけんでるってことか。どうしてだろ」「「うーん。迷子(まいご)だからじゃない?」「迷子? どうしてそう思ったんですか」「実はね、わたし、小さいころ…」…と、どんどん会話がつづいていきます。「なんであんなに会話がはずんでるんだろう。この絵でそんなにしゃべることないよ」と思うサトル。すると伝じろうがサトルを見つめました。「あー、会話がはずんで、とまらない」という声が…。気がつくとサトルはふしぎな空間にいました。

scene 03「だれとでも会話をはずませる自信がある」

そこは“伝じろうの心の中”でした。アシスタントのお伝は、『しり』と書かれた紙をあちこちにはりつけています。あらわれた伝じろうが「あー楽しかった。早くもどってリンちゃんとおしゃべりのつづきを~」と行ってしまおうとするので、サトルはあわててとめました。「待って。なんであんなに会話がはずんでたの?」。すると伝じろうは、「ぼくは、だれとでも会話をはずませる自信(じしん)があります」と言います。だれとでも会話ができてしまうひみつ。それは、“しりとりの法則(ほうそく)”だと言います。

scene 04お伝レッスン「しりとりの法則」

会話をするときは、相手の言葉をしっかり受け止めてしっかり返すことが大切。そのためには、“しりとりの法則(ほうそく)”を使うといいのです。しりとりの法則とは、しりとり遊びと同じ要領(ようりょう)で、相手が話した言葉を拾いながら次の会話を広げていく方法(ほうほう)です。さきほどのリンちゃんと伝じろうの会話を例(れい)に見てみましょう。

scene 05相手の言葉を拾っていく

「これ、夕方かなあ」。これに対し伝じろうは、「どうして夕方だと思う?」と、『夕方』を拾ってつなげています。そして、「だって、空が赤いから」に対して伝じろうは、「たしかに、空が赤い」と『赤い』を拾っています。つづいて、「迷子(まいご)だからじゃない?」。これに対し伝じろうは、「迷子? どうしてそう思ったんですか」と、『迷子』を拾っています。このように、しりとりのように相手の言葉を拾っていくと、会話は流れていくのです。

scene 06会話がつづいた!

サトルにやってみてもらいます。「今日は雨だねえ」と伝じろう。「そうだねえ」とサトル。そこで会話はとまってしまいました。「しまった。しりとりの法則(ほうそく)を使うんだった」。サトルは『雨』を拾って言いました。「雨ってあんまりすきじゃないなあ」。すると「ぼくもすきじゃないなあ。外に出られないしね」と伝じろう。今度は『外に出られない』を使って、「外に出られないけど、家の中で本をたくさん読めるのはいいね」とサトル。すると、「ぼくが最近(さいきん)読んだ本は…」と会話がつづきました。そして、会話をはずませるもう一つのひみつがありました。

scene 07お伝レッスン「どうして?の法則」

会話をはずませるもう一つのポイント。それは、「どうして?」「どんなふうに?」「どうやって?」「どういうこと?」など、相手に質問(しつもん)することです。そうするとどんどん話がふくらんで、相手のことがよくわかってきます。リンちゃんと伝じろうの会話です。「これ、夕方かなあ」と言うリンちゃんに、「どうして夕方だと思う?」と伝じろう。「だって、空が赤いから」。そして、「迷子(まいご)だからじゃない?」とリンちゃんが言うと、「どうしてそう思ったんですか」と聞きます。このように、伝じろうは質問を投げかけ、会話をふくらませています。

scene 08質問を使って会話を返す

サトルと伝じろうの会話のつづきを、“どうして?の法則(ほうそく)”を使ってやってみます。「ぼくが最近(さいきん)読んだ本は、国語辞典(じてん)」と伝じろう。サトルは、「どうして国語辞典なの?」と質問しました。すると、「国語辞典は大事な友だちなんだよ」という返事。「国語辞典が友だち? どういうこと?」とサトルが質問します。伝じろうがフランスから日本にやってきて間もないころ、たくさんの日本語を教えてくれたのが国語辞典でした。「だから、ぼくにとってはかけがえのない友だちなんだよ」。

scene 09会話がはずむと相手がわかる

「じゃあ、最近(さいきん)はどんな日本語をおぼえたの?」とさらにサトルが質問(しつもん)します。すると、「言語道断(げんごどうだん)」と伝じろう。サトルは、「それ、“ごんごどうだん”でしょ」と教えます。「え、そうなの?」と伝じろう。「じゃあ、あれ知ってる? あのことわざ。『犬も歩いて棒(ぼう)にのぼる』…。じゃあ、あれ知ってる? 『目は口ほどにものを見る』…」。サトルと伝じろうは、むずかしい日本語についてどんどん会話がはずみました。会話がはずむと、相手のことがよくわかるようになるのです。

scene 10「早くだれかとしゃべりたい!」

気がつくとサトルは教室にもどっていました。みんな帰ってしまったようで、サトルは一人きりでした。「あー、せっかくはずむ会話のひみつ教えてもらったのに。早くだれかとしゃべりたい!」とサトル。すると、「先生とおしゃべりする?」と、とつぜん先生があらわれたのでした。