あらすじ一覧

思い届けるスピーチ

オープニング

オープニングタイトル

scene 01クラスのみんなへの感謝のスピーチ

「みなさん。このクラスですごすのはあと一週間。そこで終業式の日に、一年間お世話になったクラスのみんなへ感謝(かんしゃ)の思いをスピーチしてもらいます」と先生が言いました。教室で一人、スピーチの原稿(げんこう)を書くサトル。『ぼくはこの一年間、本当に楽しかった。このクラスはみんなやさしくて、おもしろくて、楽しい人ばかりです。ぼくはこのクラスのことを、ずっとわすれない。お世話になりました』。「まあ、こんなもんでいっか」。気がつくと伝じろうがいました。「こんなもんで、いいわけがない!」という伝じろうの声が…。

scene 02もっと思いをこめたスピーチを!

サトルが“伝じろうの心の中”へやってきました。アシスタントのお伝がカレーを食べています。それもふつうのカレーではなく、よく見ると、ジャガイモとかニンジンとか大きな具がゴロンと入っているカレーです。「それにしても、さっきのサトルのスピーチ、何? 最悪(さいあく)だった。子守唄(こもりうた)かと思ったよ」と伝じろうが言います。「『ぼくはこの一年間、本当に楽しかった。一生わすれません』なんて、サトルじゃなくても言えることでしょう。もっとサトルの思いをこめたスピーチをしないと!」。

scene 03お伝レッスン「具体的なエピソード」

思いをとどけるスピーチを作るには、自分にしか話せない内容(ないよう)を見つけることがポイントです。さっきのサトルのスピーチでサトルの思いは本当につたわるのでしょうか。思いをとどけるスピーチには、自分の気持ちが動いた具体的(ぐたいてき)なエピソードを入れることが大切です。「具体的」とは、たとえば、お伝さんが食べていたカレー。「お伝さんは、ニンジンとかジャガイモとか、大きな具がゴロッと入ったカレーを食べている」。このように、くわしく言葉に表すことを「具体的に表す」と言います。

scene 04どうしてそう思ったのか…

サトルのスピーチの「みんな」におきかえてみましょう。「『みんな』じゃなくて、リンちゃんはやさしくて、シュンくんはおもしろくて、先生は楽しい…とか?」とサトル。「そう、カレーの中にジャガイモやニンジンがあるように、教室にも、一人ひとり、すてきな友だちがいる」と伝じろうが言います。そして、「でももっと具体的(ぐたいてき)にできるでしょう? リンちゃんはどうしてやさしいと思ったの?」とたずねました。「どうして…どうして…。あ、“どうしてスコップ”か!」とサトルは気がつきました。

scene 05お伝レッスン「どうしてスコップ」

ただ「楽しかった」「おもしろかった」だけではサトルの思いはつたわりません。どうしてそう思ったのか、第7回でレッスンした“どうしてスコップ”を使ってどんどんほり下げて考えていきましょう。「リンちゃんはやさしいと思った具体的(ぐたいてき)なエピソードは…」。夏休みのラジオ体操(たいそう)に毎朝むかえに来てくれたことをサトルは思い出しました。「本人がわすれてるようなエピソードをスピーチに入れるといいよ」と伝じろう。これで文章を作ろうとするサトルですが、スピーチは文章を作るだけなら50点。100点をめざすには話し方が重要(じゅうよう)です。

scene 06お伝レッスン「話し方」

スピーチは、「話す人」と「聞く人」との心の通い合い。つまり、コミュニケーションです。相手に思いをとどけるスピーチのポイント。それはズバリ、“目線”。サトルのスピーチは、原稿(げんこう)用紙ばかり見ています。これでは思いがとどきません。こんなとき便利(べんり)なのが、“キーワード・メモ”。大体の内容(ないよう)をおぼえたら、ポイントになる言葉をえらんでメモにしておくといいのです。これがあれば、つたえたい人の顔を見ながら自分の思いをつたえられます。「そう! つたえたい人の顔を見ないと! あの人たちも言ってたでしょ!」と伝じろう。あの人たち…。

scene 07相手の顔を見て心をこめて話すこと

「言葉だけが表現(ひょうげん)力ではない。表情(ひょうじょう)や手の動きも気持ちをつたえる手段(しゅだん)」(松木安太郎さん)。「『みんな大すきよー!』という気持ちを出すと、すごくその場がなごんでフレンドリーなスピーチになる」(LiLiCoさん)。伝じろうも、「思いをつたえるにはみんなの顔を見ること。そしてその人のことを思って、心をこめて話すこと」と言います。「わかった。やってみる」とサトル。サトルを見送りながら、『サトル、たくましくなったな…。もう、一人でもだいじょうぶ』と思う伝じろうです。

scene 08リンちゃん、シュンくん、先生の思い出

scene 09「コミュニケーションはむずかしくない」

「最後(さいご)に、ぼくの人生をかえてくれた伝じろうくん。何も言わずに引っこしてしまうくらい何を考えてるのかわからない人だったけど、ぼくは伝じろうくんを一生わすれない。一年前のぼくは、人とのコミュニケーションのとり方がまったくわからなくて、毎日つまらなかった。そんなぼくに、伝じろうくんはたくさんのことを教えてくれた。人の話を聞く大切さ、上手な話し方、意見の言い方…。『コミュニケーションってむずかしくない』。伝じろうくんはぼくに何度も何度も言ってくれました。伝じろうくん、本当にありがとう」。

scene 10次は君の学校へ!

『お伝と伝じろう』を見てくれているみなさん、どうもありがとう。次は、君の学校に行くかもよ。「行くかもよ!」。お伝さんがしゃべった…。