あらすじ一覧

入学オーディションの不正をあばけ ~整数の性質~

オープニング

オープニングタイトル

scene 01合格への切符

うすぐらい場所で女の人が封筒(ふうとう)を取り出しました。「約束のお金です」と相手にお金をわたします。「これでむすめは…」。すると、お金を受け取った女が言いました。「必ず入学できます。これです。合格(ごうかく)への切符(きっぷ)です」。そう言って女が差し出したのは、国立バレエ学校の受験票でした。「5」と書いてあります。

scene 02入学オーディションでの不正

さんすう課でイチが算数の勉強をしています。でも、まちがいばかりで落ちこむイチ。そこへ、主任(しゅにん)からの指令です。「国立バレエ学校の入学オーディションで不正が行われているらしいわ。容疑(ようぎ)者は安部集子(あべ・しゅうこ)。バレエ学校で事務(じむ)を担当(たんとう)しているの。安部は一部の受験生の保護(ほご)者からお金をもらって合格(ごうかく)させているらしいわ」。すると、「審査(しんさ)員じゃない人が合格者を決められるんですかねえ」と不思議そうなイチ。とにかく二人は現場(げんば)へ向かいます。

scene 03不正の余地はなさそうだが…

ゼロとイチは安部集子からオーディションについて聞きました。「まず、入学希望者から申しこみ用紙がとどいた順に受験票を郵送(ゆうそう)します。オーディション当日、受験者は受験票の番号のゼッケンを受け取り、その番号順に3人ずつおどります。審査(しんさ)が終わったらすぐに合格(ごうかく)者を決めて、結果を郵送します」。たしかに不正の余地(よち)はなさそうです。ふとゼロは、すべりをよくするシリコンスプレーに気がつきました。そのとき、「おねがいします。もう一度オーディションをさせてください。みんななっとくしていないんです」という少女の声がしました。

scene 04合格したのは初心者ばかり

ゼロとイチが、美希(みき)というその少女に話を聞いています。「さっき言ってた、みんななっとくしていないというのは?」とゼロ。美希は、「オーディションの日、ゆかがツルツルすべっておおぜいがころんだんです」と言います。「それに、合格(ごうかく)したのは初心者ばかりなんです」と、美希のバレエ教室からオーディションに合格した子のリストを見せました。受験番号、名前、年齢(ねんれい)、バレエ歴が書かれています。「数字のにおいがするな…」。ゼロは、ほかのバレエ教室で合格した人も調べてくれるようたのみました。

scene 05受験番号の数字が?

イチがボードに合格(ごうかく)者のデータをはっていきます。バレエ歴は半年、四ヶ月、三ヶ月と全員初心者です。そしてイチは、受験番号が5番、11番、17番と全員奇数(きすう)であることに気がつきました。奇数の人を合格にするように何か細工をしたのでしょうか。偶数(ぐうすう)は2でわるとわり切れる数、奇数は2でわると1あまる数です。ところがもどってきた美希によれば、ほかの合格者の受験番号は2番、8番、14番と、偶数でした。「奇数の人を合格にしたんじゃないのか…」とイチ。

scene 06三列にならんでいる数字

「あきらめない、あきらめない」。ゼロは2と8と14もボードに書きました。2、5、8、11、14、17。すると数字を見ていたイチが、3ずつふえていることに気がつきました。「3ずつといえば…たしか三人ずつ試験をするって言ってたな…」とゼロ。でもそれ以上はわかりません。そのときゼロの目が、美希の携帯(けいたい)電話にとまりました。「ちょっと失礼」。数字のキーを見ていたゼロは、数字が三列にならんでいることに気がつきました。「なるほど! 不正の手口がわかったぞ!」。

scene 07試験の様子を再現

集子がシリコンスプレーでスタジオのゆかをみがいています。そして不気味に笑いました。そのとき、明かりがつきました。「こんな時間にゆかみがきですか」。ゼロ、イチ、美希でした。「この数字を見てもらおうと思いまして…」とゼロがタブレットの画面を見せます。『2、5、8、11、14、17』。合格(ごうかく)者の受験番号です。「これらはすべて、3でわるとあまりが2の数字です」。三人ずつ行われる試験の様子を再現(さいげん)して、イチと美希がゆかにゼッケンをならべます。『1・2・3』のゼッケン。続いて『4・5・6』。そして『7・8・9』。

scene 08オーディションの真ん中の列が

「これらの数字を3でわってみましょう。あまりの数に注目してください」。たてに見た『1・4・7』は、3でわるとあまりが1の列。『3・6・9』はあまりが0の列。そして『2・5・8』は、あまりが2の列です。「この真ん中の列の数字が、合格(ごうかく)者の受験番号といっしょなんです! あなたは合格させたい受験者に3でわるとあまりが2の受験番号をわたし、真ん中の列に集めて合格させるように仕組んだんです」とゼロ。「わたしは審査(しんさ)員じゃないのよ。合格なんて決められないわ」と反論する集子。すると、「しかし、不合格(ごうかく)ならどうでしょう」とゼロ。

scene 09「才能とはあきらめないこと!」

「そのスプレーを使えば可能(かのう)です」とゼロが言います。すべりやすくするためのスプレー。これを集子は前もって、両はしの人がおどる場所にふきかけておいた。そしてオーディションで、その位置にいる受験生がすべってころぶ…。ころばなかった真ん中の列の人が合格するという仕組みでした。お金のためだけに不正をしたのではなく、才能(さいのう)あふれる子がうらやましかったと言う集子にゼロが言います。「才能とは、あきらめないこと!」。そして美希には、「あきらめなければ、いつかきっと道は開ける!」と言いました。