あらすじ一覧

話す力を高める

scene 01今回は「話す力を高める」

「しらべる、まとめる、つたえる」。三つの言葉の最初の文字をつなげると、“しまった!”となる。――「今回は諸君(しょくん)に、情報(じょうほう)をうまく伝える技(わざ)をさずけてやることにしよう」。デーモン閣下(かっか)の登場です。「今日は、話す力を高める技だ。自分の考えや調べたことは、しっかりと人に伝えたいものだ。ところがいざやってみると、ちゃんと伝わらず、『しまった!』となったことが諸君にもあるのではないか? 心配はいらないぞ。話のスペシャリストのこの吾輩(わがはい)の技をぬすめばいいのだ!」。

scene 02『わたしの好きなもの』

今回は、カイセイ、ミキ、シュンヤに、1分間スピーチに挑戦(ちょうせん)してもらいます。テーマは『わたしの好きなもの』。食べ物、遊び、歴史人物、太鼓(たいこ)、動物…。3人ともなかなか考えがまとまらないようですが…。カイセイは「戦国大名の武田信玄(たけだ・しんげん)」、ミキは「動物」、シュンヤは「太鼓」について話すことに決定。話したいことを書き出していきます。自分の好きなことだから、みんな余裕(よゆう)でしょう…。

scene 03一方的な早口、原稿ばかり見ている

では発表です。まずはミキから。「これから、好きなもののスピーチをします。わたしは動物が好きです。動物のなかでも特に犬が好きです。犬のなかでもしば犬(いぬ)は大好きです。少しかための毛とかわいい目が好きです…」。犬がいちばん好きなんですね。「…というところが、とてもカッコよくて大好きです」。とにかく好きみたい。続いてシュンヤ。「ぼくは太鼓(たいこ)を習っています。太鼓は、面をたたくと『ドン』という音がします。まわりをたたくと『カッ』という音がします。太鼓はとっても楽しい…」。太鼓が好きなようですが、ずっと原稿(げんこう)ばかり見ています。

scene 04話がまとまらずだらだらと

そしてカイセイ。「ぼくの好きな歴史人物は武田信玄です。この人は戦国時代の武将(ぶしょう)で、いろんな戦いに出ています…」。カイセイは1分すぎてもまだしゃべっています。シュンヤもミキもたいくつそう。あまり話を聞いていないようです。「好きな理由は、戦いで負けない勝負強さにひかれるからです。武田信玄が大好きです」。武田信玄を好きな理由が最後に出てきました。

scene 05スピーチをふりかえってみると…

タブレットで、自分たちのスピーチをチェックします。ミキのスピーチを見直してみて、「はやい!」とシュンヤ。カイセイのスピーチは、「まず信玄は戦について…それに、すぐれた人は…それに農民のために…たとえば自分の国で商売をやるには…」。これを見たカイセイ自身が「話がまとまってない!」。話がだらだら続いていました。シュンヤのスピーチは、「ぼくは太鼓(たいこ)を習っています…」と、ずっと原稿(げんこう)を見ています。カイセイに「もうちょい、原稿を覚えていたほうがよかった。ずっと下を向いてて前を見てなかった」と言われ、「気づかなかった…」とシュンヤ。しまった!

scene 06ポイントその(1) 聞き手を見て話す

「おまえたち、何かわすれてはおらぬか。何のために情報(じようほう)を伝えるのだ。そう、人にわかってもらうためであろう? ならば、『伝える相手を意識(いしき)する』。これが最も大切なことと心得よ。ポイントは三つだ」とデーモン閣下。ポイントその1.視線(しせん)を聞き手に向けて話す。シュンヤはずっと原稿(げんこう)を見ながら話していました。これでは聞いている人がたいくつしてしまいます。顔を上げて、聞き手を見て話しましょう。

scene 07ポイントその(2) “間”を意識して話す

ポイントその2.“間(ま)”を意識(いしき)して話す。たとえばミキのスピーチ。「犬のなかでもしば犬は大好きです。少しかための毛とかわいい目が…」。早口でまくしたててどんどん話が進んでしまい、頭に入りません。「たとえば、吾輩(わがはい)は相撲(すもう)が好きだ。その理由は●スポーツでありながら日本の伝統(でんとう)文化でもあるからだ」と閣下が話します。このとき、「●」のところで“間”を空けています。実はこの“間”で、「わかるかな?」と聞き手に投げかけています。「その理由は●スポーツでありながら…」。このわずか2秒ほどの“間”で、相手と心の通じ合う時間ができたのです。

scene 08ポイントその(3) 結論から話す

ポイントその3.結論(けつろん)から話す。カイセイの原稿(げんこう)を見ると、「頭脳(ずのう)を働かせて勝った…すぐれた人は家臣(かしん)にした…馬をたくさん育てた…」など武田信玄について知っていることがずらり。いちばん伝えたいのはどれ? そこでスピーチのコツ。まず「はじめ」で、いちばん伝えたいこと、つまり結論を一言で話します。次は「中」。聞き手がイメージしやすいよう、例を挙げてくわしく話します。そして「おわり」では、「はじめ」で言った結論をくりかえしてまとめましょう。「伝えたいことはくりかえす。鉄則(てっそく)だ」と閣下。

scene 09もう一度チャレンジ

もう一度チャレンジです。カイセイは、「はじめ」、「中」、「おわり」と、伝えたいことを整理しています。はじめ、「ぼくの好きな歴史人物は武田信玄です」。ちゃんと結論(けつろん)から言いました。中、「謙信(けんしん)が頭上から刀をふり下ろし…」。具体的な話が入り、聞き手もうなずいています。おわり、「だから戦いに強く、住民につくした武田信玄が大好きです」。結論をくりかえしてまとめています。OK! シュンヤは聞いている人の顔を見て話せています。OK! そしてミキ。「わたしは犬が好きで、特にしば犬が好きです。なぜかわかりますか?●それは…」。“間”も入りました。「できた~!」。OK!

scene 10その先を聞きたくなるような工夫

「吾輩(わがはい)はスピーチをするときに、ある工夫をしている。それは、聞き手がその先を聞きたくなるような工夫だ。え? それはどんなことかって? 先が聞きたくなっただろう? 今のこの技(わざ)よ」。閣下はそう言って消えていきました。