スイーツでも愛される抹茶・格式が高いのは濃茶
飲み物だけでなく、今やスイーツやアイスでも愛される抹茶。大切な客人に振る舞うものとして発展してきた。茶席で出す抹茶は、濃茶と薄茶に分けられ、より格式が高いのが濃茶。茶せんで練るほどに濃い緑が輝く。
宇治茶の茶師が作る味を豊臣秀吉や千利休も愛した
京都の宇治茶は800年の歴史がある。おいしい抹茶を作る上で大切な工程が茶葉の合組(ごうぐみ=ブレンド)。茶師は個性の異なる複数の茶葉を組み合わせて味わいを引き出す。豊臣秀吉や千利休にも愛された味。
宇治茶の合組は色、弾力、香り、そして味
繊細な感覚が求められる合組の作業場には、壁や道具はつや消しの黒で統一するなど様々な工夫がなされている。確かめるのは色、弾力、香り。お湯を通した透明度から味の爽やかさや深みも読み取る。そして最後に味。
抹茶の処方記録は存在せず、茶師がその時々に調整する
特徴がわかると処方を決める。何をどれだけかけ合わせればイメージする抹茶の味になるか。江戸時代からある銘柄でさえ処方の記録は存在せず、茶師はその時々の自然の恵みに合わせ、いつもの味を再現し続けてきた。
抹茶の価値は不変の価値~一生懸命変わらないように作る
「お客様は変化に対してネガティブな反応をされるので、私たちは一生懸命結果が変わらないようにしています」と茶師・上林春松さん。処方した茶葉を茶臼でひくと抹茶ができる。今日も不変の価値が受け継がれている。
スイーツも人気「抹茶」豊臣秀吉や千利休の時代から不変の味を
美の壺
飲み物としてはもちろん、アイスクリームや菓子…さまざまに姿形を変え、愛されている抹茶。この抹茶は、そもそもは大切な客人に振る舞うものとして発展してきたのだという。京都、宇治市には800年の宇治茶栽培の歴史がある。収穫した茶葉をおいしい抹茶にするために欠かせない工程は、茶葉のブレンド。宇治の茶師によって生み出される味は、豊臣秀吉や千利休にも愛された。(美の壺)