DXとは? 基礎を京都大学大学院客員教授でベンチャー投資家の山本康正が語る
京都大学大学院客員教授でベンチャー投資家の山本康正さんが、DXの基礎を語る。「デジタル化とDXの違い。例えば紙の書類をPDFにすることはデジタル化。対してDXは革新的な変化をするところに価値がある」
ネットフリックスもiPhoneの発売と同時にDXに取り組んだ
「例えばネットフリックスという企業はDVDをレンタルする企業として創業した。2007年、iPhoneが出たときにデータを活用して見そうな番組をトップに持ってきたり、満を持してストリーミングを始めた」
DXしないと日本企業はどうなる? 世界時価総額ランキング上位から日本企業が消えた
「世界時価総額ランキング、平成元年と平成30年を比べてみましょう。平成元年にはトップ10のうち7社を日本企業が占めていました。平成30年になると日本企業の姿はありません」
日本が衰退したわけではなく、アメリカと中国の企業があまりに躍進している
「日本が衰退したわけではなく、少しだが成長もしている。アメリカと中国の企業があまりに躍進しているんです。でもよく見ていただくと平成元年に入っていたアメリカの企業IBMやGEはいないんです」
企業の成長や停滞は国の問題ではなく、DXをうまく進められたかどうか
「これは単に国の問題ではなくて、新しいテクノロジーを自社に取り込めたところが時価総額が上がり、取り込めなかったところが競争から脱落した、という見方が出来る」
日本企業が巻き返すにはDXで古いビジネスを改革し、競争優位性を取り戻すこと
「再びくらいつくにはどうすればいいか。DX=デジタルトランスフォーメーションで古いビジネスを改革し、再び競争優位性を取り戻すこと。DXは一過性ではダメ、常に新しいものを取り込み続ける姿勢が一番の鍵」
若い世代へ「テクノロジーの仕組みを理解せずとも何に使えるか判断できれば良い」
「これから活躍するデジタル世代を生きる若い方へのメッセージです。デジタルを活用するのに文系も理系も関係ありません。個々のテクノロジーの仕組みを理解せずとも何に使えるか判断できれば良い」
デジタルを活用するには外国の情報を取り入れることが大事
「デジタルを活用するうえで、日本だけでなく外国の情報を取り入れることも非常に大事です。もしその情報を英語、もしくは現地の言葉で理解できるならば、ビジネスにおいては大きなアドバンテージになります」
昭和の鉄則は「いいものを安く売る」。令和の今は…?ビジネスモデルを深く理解しよう
「加えてビジネスモデルを深く理解すること。例えばいいものを安く売るのは昭和時代には鉄則でした。しかし今はインターネットがあって決済がつながっていれば、サブスクリプション(月額課金)も可能になります」
多様なビジネスモデルを見ていると、次のテクノロジーが来たときに発想につながる
「ものを売るのはビジネスのきっかけで、その先に利益があるモデルが増えている。ビジネスはなるべく多様な形を見て下さい。すると新しいテクノロジーが来たときに、こう動くことが出来るという発想につながる」
DXとは何かを山本康正が解説、ビジネスに革新的な変化を
令和ネット論10min.
「デジタルの今」について解説する。京都大学大学院 客員教授で投資家でもある山本康正さんが、独自の視点から、DX(デジタルトランスフォーメーション)の基礎を語る。なぜ・なんのためにDXをするのか?しないとどうなるのか?分かりやすく解説(令和ネット論10min.)