尾瀬国立公園の大規模学術調査にNHKが1年間密着
東西6km、南北2kmにわたる日本最大の山岳湿原を持つ尾瀬国立公園。地質や生物など様々な分野の専門家100人以上が参加する大規模学術調査にNHKが1年間密着した。
国立環境研究所・野原精一博士が注目した池溏で貴重な映像が
池溏(ちとう)と呼ばれる池や沼の調査で貴重な映像が捉えられた。池溏の調査リーダー・国立環境研究所の野原精一博士が注目したのはNA9-05と名づけられた池溏。川が流れ込んでいるが水の出口が見当たらない。
竜宮城と"つながっている"「竜宮」、別の池溏とつながっているか水中ドローンで調査
この不思議な様子から竜宮城とつながっているのではないかといわれ「竜宮」と名付けられた。100mほど離れたNA9-04と地下でつながっているのではないかと考えた野原さんは水中ドローンで確かめようとした。
水中ドローンで進むと水路が二股に…
池溏の底に穴が開いているのが見える。水路の入口だ。果たして竜宮につながっているのか。20mほど進むと何と水路が二股に。選んだのは右のルート。しかし途中で水路の幅が狭くなり進めなくなってしまった。
水中ドローンのケーブルが引っかかるアクシデント発生
いったん二股まで引き返し、左のルートへ。順調に前進と思いきや、ケーブルが引っかかって前に進めない。何とか引っ掛かりが取れて進むと前方が明るくなってきた。「もうちょいだ。貫通するかも。これが出口かな」
映像が捉えた尾瀬の地下世界・2つの池溏が地下水路でつながっていることを証明
30分進むと広い池溏にたどり着いた。早速竜宮に駆けつけてみると、水中ドローンが出てきて2つの池溏が地下水路でつながっていることが証明された。野原さんの長年の情熱と挑戦によって見えた尾瀬の地下世界だ。
尾瀬の知られざる地下水路を水中ドローンで撮影!
サイエンスZERO
日本最大の山岳湿原・尾瀬で行われた大規模学術調査にNHKが密着。科学者を驚かせたのは「竜宮」と呼ばれる、渦を巻きながら水を吸い込み続ける池溏(ちとう)だ。一体どこに続いているのか?最新の水中ドローン調査で、尾瀬の地下に潜む“トンネル構造”が明らかに。知られざる地下世界を探検!(サイエンスZERO)