• 結城紬の産地は鬼怒川沿いの一大養蚕地0:00

    結城紬の産地は鬼怒川沿いの一大養蚕地

    日常着として愛されてきた結城紬は、繭(まゆ)から手で糸を紡ぎ、手と機で織り上げる。産地は茨城県と栃木県にまたがる鬼怒川沿いの地域。鬼怒川はかつて“絹川”と呼ばれるほど、両岸に桑畑が広がる養蚕地だった。

  • 結城紬の特徴は繭から糸を紡ぐ伝統の手仕事0:54

    結城紬の特徴は繭から糸を紡ぐ伝統の手仕事

    結城紬の特徴は繭を手でほぐして一本の糸を紡ぐ伝統の手仕事で、“紬”の語源も紡ぐ作業に由来している。一着の紬に必要な繭は2千個、糸の長さはおよそ30kmに及び、その作業には3か月ほどの時間を費やす。

  • 亀甲模様に息づく蚕の恵みを敬う営み2:40

    亀甲模様に息づく蚕の恵みを敬う営み

    結城紬を代表する亀甲模様は、染め分けた糸を織り上げて表現する。木綿糸でくくって、色に染まらぬように細工する箇所は、多いもので1着10万か所にも及ぶ。蚕の恵みを敬い、慈しむ営みが結城には息づいている。

「結城紬(つむぎ)」の産地に息づく伝統の手仕事

美の壺

古くから「日常着」として愛されてきた結城紬。1着の紬に必要とされる繭玉は、およそ2000個。そこから紡がれる糸の長さは30km、3か月に及ぶ作業なのだという。結城紬を代表する亀の甲羅をかたどった亀甲文様。六角形の中に十字を描く亀甲模様は、染め分けた糸を織り上げることで現れる。「(心も布も)平らに平らに…きれいにできますように」匠の言葉だ。蚕の恵みを敬い、慈しむ営みが結城には息づいている。(美の壺)